この様な社会情勢に、先ず世界が動きました。フランス、アメリカ、ドイツといった先進国は、既に、1970年代に個人保護に関する関連法案を制定しています。
国際機関としては、OECD(世界協力開発機構)が、1980年、「プライバシー保護と個人データーの国際流通についてのガイドラインに関する勧告」を採択して、加盟国の包括に乗り出しています。
こうして国際的にも、個人情報の取り扱いやプライバシーの保護は、世界各国に広がり、重要視されて行ったのです。
この流れを受けて、日本も、1988(昭和68)年、先ず公的機関を対象とした「行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律」を公布しました。
翌1989年、次に民間部門に対して通産省(現経済産業省)が、「民間部門における電子計算機処理に係る個人情報の保護に関するガイドライン」を策定しています。
しかし、「行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律」には、罰則規定が無く、また、民間部門を対象としたガイドラインには、法的拘束力が無いなど、個人情報保護という視点から充分な法律ではありませんでした。
その後、2002年、住民基本台帳ネットワークが稼動を開始し、また個人情報漏洩事件の多発等を契機に、「個人情報保護法関連五法」が国会に提出されました。
ところが、個人情報保護法は、「個人情報を取得するに当っては、個人情報の利用方法を個人に明確に伝えなければならない」と定めてあります。
このため、報道機関を中心に、報道の自由を侵害するとして反対運動が勃発した為、一度は廃案になっています。
しかし、一段と加速する世の中の情報化の流れに抗することは出来ず、この法律は再審議され、2003年5月、成立しました。そして、翌々2005年4月、全面交付の運びになりました。